当研究所は、社会生活の基本である都市の防災・安全問題を追求し、災害に強い都市づくりをめざすべく、1970年に我が国で初めての民間の防災シンクタンク・コンサルタント機関として設立されました。
 以来、「災害現場に学ぶ」という基本姿勢を調査研究の原点とし、これを基礎に各種の災害対策システム、防災まちづくり手法等を開発し、その結果を官・民各方面で進められている防災対策に役立てて参りました。



  近年は、国内外での地震、津波、風水害、火山噴火などの自然災害に加え、大規模事故やテロ、武力攻撃などの人為的災害など、様々な災害リスクに対する関心が高まっています。
  こうした人間生活や社会機能を脅かす様々な災害リスクに対して、当研究所では、防災シンクタンク・コンサルタントのパイオニアとして築いてきたこれまでの研究業績、実務ノウハウを踏まえながら、「人間・社会と計画・技術の融合」にもとづく、災害対策の新たな研究・実務領域を開拓してまいります。
 具体的には、国・自治体レベルでの防災まちづくり、防災公園・緑地計画、防災施設計画、行政や企業の危機管理対策、避難行動・避難所生活などのシナリオ型応急対策、災害時要援護者支援対策、事前復興対策、GIS(地理情報システム)を活用した都市解析、防災研修・訓練など、これまでの豊富な研究・実務実績に基づいて、災害過程に関わる人間の意識や行動特性、社会の地理的・空間的、あるいは集合行動的特徴を十分に考慮した、災害対策、防災まちづくりに関わる調査・研究・計画・教育面での最適解を提案してまいります。
  今後とも、災害現場に学び、未来への想像力を磨きながら、皆様の生活・社会の安全性向上に貢献してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

吉川 忠寛(所長)

就任のご挨拶

村上處直(会長)

ご挨拶